【徒然新米かーちゃん】生まれて17日レポ

こんにちは。IT系妊婦改め、新米かーちゃん、すいかです。

赤ん坊が生誕して17日、
退院後、我が家に来てから12日が経過しました。

今のところの感想を、覚えているうちに、自分の記録として、
学んだこととして書いておきたいと思います。
(赤子が横でいつ目覚めるかのタイムアタックなので、まとまらないかもしれませんが
 そのリアルタイム感含めて、あえて書きのこしておこうと思います)

(1)本当に分からないことだらけだった
私は教育系の会社のITやさんなので、教材設計についても興味関心があるのですが、
本当に、赤子を育てるというカリキュラムからは、自分が隔絶されて暮らしていたな、と思いました。

年のはなれた弟や妹がいる、親戚の子をあやしたことがある、といった経験があればまた違ってくるのかもしれませんが、私もダンナどのも、核家族の一人っ子、都会育ち、身近に赤子がいたことはない、という状態で、「そもそもどの程度泣くもんなのか」とか「抱っことはどのような手順で行うものか」みたいなところから完全に手探り。

妊婦から、分娩までは、それなりにいろいろあったけれども、
まだ30年付き合った自分の身体のことだったので、取扱い方も分かっていたし、
勉強して、対処を自分で考えて、今までのメソッドで対応できました。

いざ、赤子が外に出てくると、当たり前なのですが、
対処にマニュアルがない。

例えば私なら、肩が痛ければ、首根っこのマッサージをダンナどのにしてもらったり、
お風呂に入ったり、足つぼを押せば「不快感は解消される」と分かっている。
(もちろん、人によって有効な対処は違うけど、過去30年付き合った自分の身体だから分かっている)

でも、赤子の場合は「どうやらオナラが出なくて腹部膨満感があるようだ」というのが
なんとなーく泣き声などから察しがついても、「で、それをどうやったら解消できるんだい君?」と赤子に語り掛けても「そんなん、自分も生まれてから300時間くらいしか経ってないのによくわからぬでござる、ギャー!!」という答えが返ってくるばかり。

……そうか、そりゃぁそうだよな。と思いはするものの、「私だったら…」が通用しない相手(もう、私のお腹の中にいる一部分、ではない人)との、ゼロからの試行錯誤は、ものすごく頭も、身体も、心も使うものだ、ということが分かりました。

三十路に入って「ガチの未経験」の経験をする、というのは、ショック(けしてマイナスだけの意味ではなく、プラスの衝撃含めて)でした。

ただ、少し安心して子育てできるようになるためには、もうちょっと、段階的なカリキュラムがあるとよいな、と思いました。

以下、今感じていることを書いておきます。
後でまとめられたらよいのですが…

 1.見て、まねぶ機会が欲しかったなぁ
   抱き方ひとつとっても、何が荒っぽく危険で、
   何が「普通の範囲」なのかが分からずなので、
   実際に赤子が集まるところを、できれば妊娠中に、あるいは
   産んだあと産院で、見ることができればなぁと思いました。

   ただ、産んだ後はこっちの身体もよく動かないし、
   (多くの初産婦がなるらしいですが、私も分娩時、裂けてしまったので
   縫合痕などが痛くてロクに動けませんでした)
   赤子を連れていこうにも、赤子も抵抗力が弱いしで、
   なかなか、そういう機会を作るのも難しいのだろう、ということは分かります…。

 2.スキル的なことはスキルとして教えてもらえる場があるとうれしかったなぁ
   私は「授乳」というものに取り立ててイメージがなかったのですが、
   実態として「うまく飲めずに大泣きする赤子の首根っこを捕まえて、
   窒息するくらいの強さで乳房に押し付ける」というもんだとは知りませんでした。

   私のいた産院では授乳指導時に3人一緒だったのですが、
   全員初産婦でそんな感じだったので、
   多少は「みんなそうなのかな…」と思いましたが、
   退院してから、嫌がっているようにしか見えない、泣いてる赤子を
   胸に押し付けて無理やり飲ませる→気に入らない位置だとのけ反って
   再度大泣きされる、を繰り返されると、さすがにかわいそうやら
   申し訳ないやらで泣けてきました。

   そのあといろいろ調べて、「ポジショニング(抱きかかえ方)」と
   「ラッチオン(咥えさせ方)」という用語を知って、
   ポジショニングには「横抱き」「交差横抱き」「フットボール抱き」
   「縦抱き」「レイバック」「添い乳」などのワザがあることや、
   ラッチオンにも、「下唇からアヒル口で咥えさせる」などコツがあることを知りました。

   でも、これを知ったのが退院後なので、系統立てて
   「ちゃんとワザの基本ができているか」を見てくれる人がおらず…。

   それ以前に、「安全な抱っこのポイント」とか「左に頭がある抱っこ」から
   「右に頭がある抱っこ」までの体位変換とか、
   「首根っこの捕まえ方のいい例と悪い例」とか、そういうのもスキルとして
   系統立てて教えてほしかった…。
   こういった、基本動作については、チェックポイントがちゃんとあって、
   実技指導を受けられる環境で、(縄跳びのワザのチェックシートみたいに)
   「あなたは左手片手抱っこからの、左フットボール抱きの、左乳房ラッチオンの
   基本はOKね!」みたいに教えてもらえたらよかったな
   (あるいは、そういう指導を受けられる場があれば…できれば他の人と一緒に…)
   と思いました。

   他の人と一緒がいいな、と思うのは、(1)の見て学びたい、ということとも
   関連します。やっぱり、ほかの人がどうやってるか見られると、
   学習のスピードは上がる…と思います。
   (そういうのが嫌な方も居るとは思いますが…)

 3.育児の辛い場面を描いた動画とか、あるといいなぁ。
   育児漫画や、Twitter等でいろいろ聞きおよんではいたものの、
   「ギャン泣き」ってどんなのなのか、とか、おむつ換えのたびに泣いているけど
   この程度の泣きは「普通」なのか「異常」なのか…みたいなことが気になります。

   授乳の動画も、どれもこれも慣れたお母さんが冷静にやさしく、
   あたかも簡単そうにちゃんとしたポジションで、ちゃんと咥えさせて
   赤子も、泣いて拒否したり、手を振り回して押し戻したりはしていないものばかり。

   なんとなく、AVばかりを見て、「自分のセックスはへたくそなんじゃないか」と
   悩む男子の気持ちが分かるような、そんな気持ちになります。

   こういう類のこと(基本的に隠されている場面)を記録映像として出すのって
   難しいことなのでしょうが、それでも、「実態」を見たいな、それで安心したいな、と
   強く思いました。

(2)妊婦のときも思っていたけど、本当に人間は動物だった。(ホルモンに支配されてる)

退院直後に、なんだか泣けてきたり(これも、マイナスの感情だけではなくて、なんかすごく愛しいなぁ、みたいな感情と、その愛しいものへの愛情の注ぎ方が分からなくて申し訳ないなぁ、みたいなののアンヴィバレントな感情です)、ダンナにすら、赤子を渡したくないような気持になったり、と「あぁ、産後のホルモンバランスでいろいろおかしくなる(少なくとも通常運転ではない感情の動きになる)って本当だったんだ!」と思いました。

その状態になってすぐ、射乳反射(オキシトシンという、俗に愛情ホルモンと呼ばれるものにより、胸から乳が飛び出すような反射)が起きたりしたので、「今私はオキシトシンに支配されている…)と思いました。

これ、多分しばらく、2か月くらいは続くのかなぁ…。

(3)今後考えたい「どうして出来の悪いコードを読んでバグを見つける作業は5時間やっても平気なのに、赤子の世話はものの2時間あやすだけでこんなに疲弊するのだろう」ということについて。

これは本当に考えたいです。

クソコード(暴言失礼!(笑))を読んで、ありえないようなバグ(しかも影響対象は少ないのに、問い合わせが来てしまったからどうしても直さなくちゃいけない)を直すこととか、
IEの特定バージョンだけで動かないJavascriptの暫定対応方法を考えて「IE9なんて死滅すればいい」と思うとか、その作業って、はっきり言ってたいした意味はないはずなんです。

赤子(あたらしい人間)とのかかわり合い方を学ぶ、あたらしいひとりの人間を育てる、ということのほうが、よっぽど、自分も学ぶことが多いし、イキモノとして意味があることのはず。

なのに、前者にかける2時間にはなんとなーく「やりがい」や「人の役に立ってる感」を感じて、後者には「皆がうまくできていることを私はうまくできていない」とか「この時間って何だったんだろう」とか、感じてしまうのはなんなんだろうなぁ、と思うわけです。

社会に評価されない、っていうこと
(子育てくらいみんなできて当然とみなされる)なのか、
自分の中での頭デッカチな何らかのバイアスなのか。
それとも、そこで学んだことが、多くの人と共有できない(自分の赤子についての体験は、あくまでも自分の赤子にしか応用できない)ことによる無為感なのか。

どう考えても、前者より後者が価値がない体験だとは思えないのに、
感情では、なんとなく、後者のほうが「無為なことをしている」ようなストレスがある。

これについては、もし何かTwitter等でご意見いただけたらうれしいです…。
できれば、前者も後者も、両方「私にとって、あるいは周囲の人にとっても、小さいけれど価値のあることだ」と思って生きていきたいなぁ、と個人的には思っています。

というわけで、生後17日レポでした。

(この間、赤子は2回泣き、計1時間半くらいあやしたり、おむつ換えをしたり、というのをはさみながら文章を書いたことをご報告しておきます…!!;;)